【1月11日 AFP】(更新)世界保健機関(WHO)は11日、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」について、現在のペースで感染拡大が続けば、2か月後には欧州の人口の半数以上が同株に感染する可能性があると警鐘を鳴らした。

 WHO欧州地域事務局のハンス・クルーゲ(Hans Kluge)事務局長は記者会見で「保健指標評価研究所(IHME)は、このペースなら6~8週間で域内人口の50%以上がオミクロン株に感染すると予測している」と述べた。

 WHO欧州地域事務局は、中央アジアを含む53の国と地域を管轄する。うち50か国でオミクロン株の感染が確認されている。

 WHOは10日時点で、欧州地域の26か国で人口の1%以上が毎週新たに新型ウイルスに感染しており、また今年の第1週だけで、域内で700万人以上が感染したと報告した。

 クルーゲ氏はここ数週間で収集したデータに基づき、オミクロン株は感染力が強いことが確認されたとした上で、「同株が持つ変異により、人間の細胞により付着しやすく、過去の感染者やワクチン接種者も感染する可能性がある」と説明した。

 一方で同氏は、承認済みのワクチンはオミクロン株を含め、重篤な症状や死亡を防ぐ効果は依然あると強調した。(c)AFP