【1月12日 Xinhua News】中国国家図書館はこのほど、同館が所蔵する清代宮廷の古籍「天禄琳琅(てんろくりんろう)」の修復プロジェクトが8年を経て無事完了したと発表した。2007年から実施された「中華古籍保護計画」以来、同館で最大規模の修復プロジェクトとなった。

「天禄琳琅」は清代の乾隆帝が宮廷各所の蔵書から宋、金、元、明代の古籍を厳選し、紫禁城の昭仁殿に納めた貴重なコレクション。1950年代までに火災や盗難、戦乱、虫菌害などの被害に遭い、多くの蔵書が失われた。現在、同館で所蔵している「天禄琳琅」は279冊。うち、宋元時代の木版印刷本が占める割合が高く、「欽定天禄琳琅書目後編」の中の最も貴重な古籍も、ほとんどが保存されている。

 2013年6月、同館は「天禄琳琅」の未編さん書籍の目録作成と破損調査を終え、書籍の1割が緊急に修復が必要な破損状態と判明。8年以上の歳月をかけ、破損部分全ての修復を終えた。

 同館国家古籍保護センターは今後、「天禄琳琅」の修復をテーマにした展覧会を開き、修復の経験や科学的研究成果を紹介する予定。(c)Xinhua News/AFPBB News