【1月11日 AFP】カザフスタンのカシムジョマルト・トカエフ(Kassym-Jomart Tokayev)大統領は10日、同国で先週発生した歴史的騒乱について、中央アジアとアフガニスタン、中東の武装勢力によるものだと主張した。同国大統領府が明らかにした。

 カザフスタンは近年最悪の規模となった騒乱の余波に揺れており、10日は衝突で出た多数の死者を追悼する日とされた。

 大統領府によると、トカエフ大統領は欧州理事会(European Council)のシャルル・ミシェル(Charles Michel)常任議長(EU大統領)との電話会談で、今回の騒乱が「テロ攻撃であることに疑いはない」と説明。「非常に組織的な」攻撃であり、中央アジア諸国とアフガニスタン、中東からの「外国人戦闘員」が関与し、政権を掌握するために「制御された混沌(こんとん)の地域」をつくろうとしたと主張した。

 ロシア外務省によると、同国のセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相と中国の王毅(Wang Yi)外相も、カザフスタン情勢について協議。カザフスタン政府による秩序回復の努力に対する「確固たる支持」を表明し、「民間人や法執行官への攻撃、国家機関などの施設の占拠に外国の傭兵(ようへい)が参加していることを含め、外部勢力の介入に懸念を抱いていることを強調」したという。

 カザフスタンの権威主義政権とロシア政府は今回の騒乱について、国外の勢力が関与したと繰り返し主張しているが、その根拠は示していない。(c)AFP