【1月11日 People’s Daily】2021年12月7日午後、中国宇宙飛行士科学研究訓練センターは北京航天城で有人宇宙船「神舟12号(Shenzhou-12)」乗組員と記者会見を行った。これは同乗組員が9月17日に帰還して以来の公衆との初めての正式な対面だ。聶海勝(Nie Haisheng)、劉伯明(Liu Boming)、湯洪波(Tang Hongbo)宇宙飛行士は元気で、状態も良好だ。

 記者会見で宇宙飛行士大隊の景海鵬(Jing Haipeng)大隊長は、乗組員の帰還後の回復状況や今後の計画を説明した。彼によると、乗組員が正常に帰還した後の回復期は、主に隔離回復、療養回復、回復観察の3段階に分けて実施される。現在、2段階の作業は完了しているところだという。

 全体的に見れば、宇宙飛行士の情緒は安定し、心理状態も良好で、体重も飛行前のレベルに安定し、筋力、持久力、運動時の心肺機能はさらに回復し、予期していた効果を達成した。現在は、本格的な回復観察段階に入った。健康診断が終われば、3人は通常の訓練に戻る見込みだ。

 聶氏によると、3か月という期間は長い面があり短い面もあるという。乗組員は軌道上で宇宙飛行士の長期軌道滞在、再生型生命維持、宇宙物資の補給、船外活動など宇宙ステーションの建造と運営の鍵となる技術を検証した。その間にコアモジュール複合体の日常管理、多くの科学実験と技術実験を行い、2度の船外活動と船外作業を行い、多くの貴重な経験を積んだという。

 これまで3回の飛行任務を遂行してきた宇宙飛行士の聶氏は、飛行のたびに新たな感動や体験を得てきたとし、「最も直接的なのは、快適さが向上され、信頼性が高くなり、活動空間が広くなり、宇宙食も豊富になり、宇宙生活をより楽しむことができたことだ。この背後には多くの宇宙技術従事者の知恵と心血が凝縮されている」と述べた。

 劉氏は、2回の船外活動を行った中国初の宇宙飛行士だ。彼によると、国家宇宙ステーション建造任務の初の有人飛行任務を遂行するには、多くの未知の課題に直面したが、当初から任務を達成する自信があった。地上で厳格かつ体系的な全面訓練を行ったからだ。「宇宙での仕事と生活の検証を経て、私たちの訓練は効果的で全面的だと思う」と述べた。

 船外活動の感想を紹介した際、湯氏は、船外活動が最も試練になるのは、船外に出る前の準備過程だ。乗組員は入念に1週間の準備を行い、地上との連携テストを繰り返し、船外宇宙服の状態が万全であることを確認した。十分な準備もあり、1回目の船外活動は順調に進み、7時間に及び、無事任務を終えた。「船外に出た後、私はまるでSF大作映画の中にいるような気分になった。宇宙の美しい風景を見たら、心が安らぎ、気持ちがよくなり、一生忘れられない」と述べた。

 中国宇宙ステーションを初めて利用した宇宙飛行士の一人である湯氏は、宇宙ステーションに入って最初に感じたのは、とても大きく、奥行き感があるということだ。2つ目は睡眠ゾーンが静かなことだ。3つ目の感想は、これが「ビュールーム」だということだ。「休み時間にもスマホを手に取り、窓の外の感動的な風景を撮影するのが待ち遠しい。最も重要なのは、ここはわが国の宇宙科学実験の場であり、実験のチャンスがめったにない、操作体験が貴重で、面白くて誇りに思えることだ」と、湯氏は述べた。(c)People’s Daily/AFPBB News