【1月12日 Xinhua News】中国四川省(Sichuan)の中国ジャイアントパンダ保護研究センターは7日、都江堰市(Dujiangyan、成都市の管轄下にある県級市)内の国有営林場で昨年11月に野外観察業務を行った際、赤外線カメラが野生パンダの貴重な映像を捉えていたことを明らかにした。同センターの専門家チームによる現地調査の結果、パンダは5歳過ぎの雌で、2018年に野生復帰した「小核桃(シャオフータオ、Xiao He Tao)」と確認された。

 同センター野外生態研究室の専門家、黄金燕(Huang Jinyan)氏によると、収集データの分析から、「シャオフータオ」は野外で生存し、かつ長距離移動も可能であるなど、野外環境に完全に適応している。

 同研究室責任者の仇剣(Qiu Jian)氏は、パンダの野生化について地域の個体群の絶滅リスクを低減させ、野生個体数回復のための重要な手段だと指摘。センター内で暮らすジャイアントパンダを復帰訓練後に野生に返すことで、遠い血縁同士の交配を促し、遺伝的多様を保持できると述べた。

 同センターは03年、パンダ野生復帰訓練プロジェクトを正式に始動した。これまで11頭を野生に返し、うち9頭の野生化に成功している。(c)Xinhua News/AFPBB News