【1月9日 AFP】男子テニス世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)がオーストラリア入国を拒否された問題で8日、オーストラリアテニス協会(Tennis Australia)のトップを務めるクレイグ・タイリー(Craig Tiley)氏が、自分たちは「素晴らしい仕事」をしていると話している内部の映像が流出した。

 ジョコビッチは5日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン接種状況を理由に入国ビザ(査証)を取り消され、以来メルボルンの入管施設に留め置かれているが、それから3日がたち、協会の最高経営責任者(CEO)であるタイリー氏は、自分たちが広く批判されていることに反論した。

 豪紙ヘラルド・サン(Herald Sun)が公開した動画の中で、タイリー氏は「いろいろと犯人捜しが行われているが、われわれのチームが素晴らしい仕事をしていることは確かだ」と話している。

 ジョコビッチは異議申し立ての審理が行われる10日まで、国外退去の猶予を認められているが、17日からの全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2022)に出場できるかは不透明になっている。

 タイリー氏によれば、協会は裁判の件があるため、この問題に表立って対処はしないことを選んだが、「できることはすべて」やっているという。

 豪テニス協会は、選手に誤った情報を伝えたことで批判を集めている。

 協会は、最近新型コロナウイルスに感染したことがあれば、それが一時的なワクチン接種免除の根拠になると選手に伝えたが、豪政府は、その条件が有効なのは国内在住者だけで、入国する外国人には適用されないとしている。その点は昨年11月に保健相から協会側に警告してあったとも話している。(c)AFP/Najma Sambul and Mell Chun, with Jovan Matic in Belgrade