【1月9日 AFP】男子テニス世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)がオーストラリア入国を拒否された問題で、弁護団は8日、ジョコビッチは昨年12月の新型コロナウイルス陽性歴を理由にワクチン接種の免除を受けていたと主張したが、陽性判定を受けた翌日に母国の首都ベオグラードでマスクを着けずにイベントに参加していたことが分かった。

 入国ビザ(査証)取り消しの撤回を求めてオーストラリアの連邦裁判所に提出した書類の中で、弁護団は「最初に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のPCR検査で陽性が記録された日付は、2021年12月16日」と主張している。

 だが、ベオグラードのテニス協会はフェイスブック(Facebook)で、ジョコビッチが12月17日に若手選手のイベントに出席し、その表彰式で2021年の最優秀選手にトロフィーや賞状を渡したことを伝えている。イベントはベオグラードのノバク・テニスセンター(Novak Tennis Centre)で行われ、「新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)に伴う対策」で、受賞者のみが出席したとされている。

 ジョコビッチが協会関係者や約20人の若手選手と一緒にポーズを取っている写真も投稿されており、そこでは誰もマスクを着けていない。同イベントはセルビア国内では広く報じられている。

 ジョコビッチは同16日にも、セルビアの郵便サービスがジョコビッチとテニス界での偉業を記念して作った切手の発表イベントに出席している。本人も17日に、自身のインスタグラム(Instagram)にそのときの写真を投稿している。

 ジョコビッチは国外退去の猶予を与えられているが、今月17日に開幕する全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2022)に出場できるかは不透明な状況となっている。(c)AFP