【1月8日 AFP】新型コロナウイルスのワクチン接種に関連した入国要件を満たさなかったとして、オーストラリア当局によりビザ(査証)を取り消された男子テニス世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は7日、「世界中の」人々からの支援に感謝すると表明した。

 国外退去命令に異議を申し立て、現在メルボルンの入管施設に留め置かれているジョコビッチはインスタグラム(Instagram)に「サポートし続けてくれる世界中の人々に感謝する。それ(サポート)を感じ、非常に感謝している」と投稿した。

 ワクチンに懐疑的な見方を公言しているジョコビッチは今週、全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2022)出場のためにオーストラリアに到着したが、入国を拒否され身柄を拘束された。今大会では、史上最多の四大大会(グランドスラム)21勝が懸かっていた。

 ジョコビッチのビザ取り消しは世界的に波紋を広げ、出身国セルビアは反発。メルボルンの入管施設前では7日、テニスファンと反ワクチン派、移民の権利活動家を含むジョコビッチの支持者約50人が集まり、抗議デモを行った。

 一方で、ジョコビッチに批判的な人々も施設前に集まり、「難民は歓迎するが、ジョコビッチは歓迎しない」と抗議。2年近くにわたり渡航制限やロックダウン(都市封鎖)に耐えてきたオーストラリア国民の怒りを浮き彫りにした。現場では、ジョコビッチの支持派と反対派を引き離すために警察が介入する場面もあった。(c)AFP/Najma Sambul and Mell Chun, with Jovan Matic