【1月8日 AFP】(更新)米ハリウッド(Hollywood)で黒人俳優として初めて大きな人気を集めたシドニー・ポワチエ(Sidney Poitier)さんが死去した。94歳。バハマ政府が7日、発表した。

 ポワチエさんは米国とバハマの二重国籍を持っていた。バハマのチェスター・クーパー(Chester Cooper)副首相はフェイスブック(Facebook)に、ポワチエさんは「アイコンであり、ヒーローであり、指導者であり、戦士であり、国宝」だったと投稿した。

 1958年の『手錠のままの脱獄(The Defiant Ones)』で黒人として初めて米アカデミー賞(Academy Awards)主演男優賞にノミネートされ、その6年後には『野のユリ(Lilies of the Field)』の演技で黒人として初めて同賞を受賞。米国で人種間の緊張が高まっていた1950~1960年代、『招かれざる客(Guess Who's Coming to Dinner)』や『夜の大捜査線(In the Heat of the Night)』(いずれも1967年公開)などで、黒人俳優としての草分けとなる役柄を次々と演じ、広く人気を博した。

 1997年にはバハマの駐日大使に就任。2002年には、映画界での「並外れた演技」と俳優業以外の場での「威厳、スタイル、知性」が評価され、アカデミー名誉賞を受賞した。(c)AFP