【1月7日 AFP】カザフスタンの最大都市アルマトイ(Almaty)では6日、燃料高騰への抗議デモに端を発した騒乱が続き、街中に銃声が鳴り響いた。今回の騒乱ではこれまでに数十人が死亡、数千人が拘束されており、同日には事態収拾に向け、ロシアが主導する平和維持部隊が国内に入った。

 アルマトイでは前日、デモ隊が複数の政府庁舎への突入を試みた。戦闘は続いており、AFP特派員は、中央広場の方から定期的に銃声が発せられるのを確認。地元メディアの報道によると、治安当局は同広場や主要な政府庁舎からデモ隊を排除したが、市内の他の場所でも銃声が聞こえたという情報がある。

 ロシア国防省によると、カザフスタン政府の支援要請を受け、旧ソ連諸国でつくる集団安全保障条約機構(CSTO)の平和維持部隊の第1陣として、ロシア部隊が入国した。

 カザフスタンは中央アジアの旧ソ連構成国の中でも安定した国とみなされてきたが、この数日で燃料高騰への抗議活動が各地で騒乱に発展し、過去数十年で最大の危機に直面している。

 武装したデモ隊は治安当局と衝突を続けており、当局によると治安要員748人が負傷し、18人が死亡。うち2人は頭部を切断された。

 これまで報告されている中で最悪の騒乱は、アルマトイで発生。警察によると、政府庁舎で夜間に治安当局と衝突した数十人が殺害された。

 内務省によると、警察は街頭からの人々の排除に乗り出し、約2300人を拘束。当局によれば、これまでに1000人以上が負傷し、約400人が病院に搬送され、62人は集中治療室に入っている。(c)AFP/Christopher RICKLETON with Michael MAINVILLE in Moscow