【1月6日 AFP】新型コロナウイルス対策でロックダウン(都市封鎖)下にある中国・西安(Xi'an)で、妊娠8か月の女性が有効な陰性証明書を所持していないことを理由に病院で診察を拒まれ、屋外で2時間待たされた末に流産したと訴える投稿がソーシャルメディアで拡散した。当局は6日、関係者を処分したと発表した。

 中国政府が「ゼロコロナ」戦略を推進する中、人口1300万人の古都・西安には2週間にわたる厳格な外出制限が敷かれている。

 今回の問題は、流産した妊婦のめいが1日、ソーシャルメディアで告発した。投稿には、病院の外に置かれたプラスチック製の椅子に座った女性と、足元にできた血だまりを撮影した写真と動画が添えられていた。

 この投稿はその後削除されたが、それまでに広く拡散され、インターネット上で激しい怒りの声が上がった。

 市政府は6日、西安高新医院(Xi'an Gaoxin Hospital)で起きた事件をめぐって「広範な懸念が生じ、社会に悪影響が及んだ」とし、市保健当局が調査を開始したと発表。院長を停職処分とし、関与した外来診療の責任者を解任したことを明らかにした。

 市衛生保健委員会も病院に対し「市民に謝罪し、積極的に反省し、業務プロセスに隠れた危険を洗い出す」よう指導した。西安の緊急対策チームと保健委員長も「警告」を受けたという。(c)AFP