【1月6日 AFP】英国の中等学校が、ファンタジー小説「ハリー・ポッター(Harry Potter)」シリーズで知られる英作家J・K・ローリング(J.K. Rowling)氏のトランスジェンダーに関する見解をめぐり、校内の制度から同氏の名前を取り消していたことが明らかになった。

 イングランド東部チェルムスフォード(Chelmsford)にあるボズウェルズ・スクール(Boswells School)は、11~18歳の生徒を全学年縦割りのグループに分ける「ハウスシステム」を採用し、六つあるハウスにそれぞれ「優れた英国市民」の名前を冠している。

 同校によると、赤をシンボルカラーとする「ローリング・ハウス」の名称は、五輪金メダリストのケリー・ホームズ(Kelly Holmes)さんに敬意を表して「ホームズ・ハウス」に変更された。

 スティーブン・マンセル(Stephen Mansell)校長は、「ボズウェルズ・スクールでは、活気に満ちた包摂的で民主的な学校共同体を育てており、生徒たちが自立した自信あふれる市民になるよう奨励している」と説明。「生徒や教職員から非常に多くの要望があり、学校全体で投票を行った結果も踏まえ、2021年秋にハウス名の一つを見直し、改称した」と述べた。 

 学校側は、昨年7月の学校報で、トランスジェンダーの人々に関するローリング氏の見解について、「当校の教育方針や学校信条と相いれない。当校は、人が本当の自分でいられる場所だ」と述べていた。(c)AFP