【1月10日 People’s Daily】2021年1〜10月に、中国と欧州を結ぶ国際定期貨物列車「中欧班列」の運行本数は1万2650本、輸送貨物は121万6000TEU(1TEUは20フィートコンテナ1個分)で、前年同期比でそれぞれ26%、33%増となり、運行本数と輸送量はいずれも2020年全体の総量を上回った。コロナショックに直面している中、中欧班列は安全・安定の優位性を生かし、中国と「一帯一路(Belt and Road)」沿線国・地域の物流の円滑化を保障するために重要な役割を果たしている。

 交通の相互接続は「一帯一路」建設の基礎的支えであり、重要な保障だ。「一帯一路」の共同建設イニシアチブが提起されてから8年、「六廊(6つの国際経済協力回廊)・六路(鉄道・道路・海運・航空・パイプライン・情報網の6つの道路)・多国(一帯一路構想に協力する複数の国)・多港(海上輸送の主要ルートの複数の協力港)」の相互接続の枠組みが改善し続け、「一帯一路」建設のために重要な基礎と先駆け的な役割を発揮してきた。

 プロジェクトの建設は新しい進展を遂げた。鉄道の方面では、「中国ラオス鉄道」が12月3日に全線で開通・運営され、パキスタン1号鉄道幹線(ML1)のアップグレード改造プロジェクトが技術協議を完了し、融資協議を開始し、「中国ーネパール越境鉄道」の実行可能性調査が順調に推進された。道路の方面では、「中国・パキスタン経済回廊」の「2大」道路が順調に完成して開通され、中国とロシアを結ぶ「黒河・ブラゴヴェシチェンスク大橋」の建設が完成し、開通運営の技術条件を備えている。海上協力の面では、ギリシャのピレウス港が第2期株式譲渡を完了し、地中海最大の港としての地位を一層強固にした。パキスタンのグワダル港、スリランカのハンバントタ港、ジブチ港などの港の運営は良好だ。

 輸送ネットワークが新たな局面を開く。中国遠洋海運集団(中遠海運、COSCO Shipping)の関係責任者の紹介によると、「一帯一路」共同建設イニシアチブが提起されて以来、同グループは「一帯一路」沿線の国・地域に642億元の投資を完了し、ギリシャのピレウス港などの重要ハブ港を含むコンテナ埠頭(ふとう)20か所を投資・建設し、コンテナ定期船路線195本を敷設した。コンテナ船の200万TEU以上の輸送力が投入され、グループのコンテナ船団の総輸送力の68%を占めている。近年、中国の国際道路運輸ネットワークの波及範囲が急速に拡大し、周辺国との相互接続レベルが著しく向上している。海運サービスはすでに「一帯一路」沿線のすべての沿海国をカバーしており、海運定期船の接続指数は世界一と位置付けられている。

 国際協力は新たな飛躍を遂げた。「国際道路運送条約(TIR条約)」の実施を推進する。「一帯一路」の共同建設を協力のプラットフォームとし、現在、中国は19か国と22項目の国際道路運送利便化協定、66か国・地域と70の二国間および地域海運協定を締結した。また、100か国と二国政府間の航空運送協定を締結し、そのうち54か国と定期旅客貨物運送の就航を維持し、東南アジア諸国連合(ASEAN)、ヨーロッパ連合(EU)と地域航空運送協定を締結した。22か国と郵便協力文書を締結した。

「次の段階で国際物流ルートを向上・完備させ、国際貨物輸送能力の建設を強化し、国内外の連結、安全で効率的な物流ネットワークの形成を加速し、国際物流サプライチェーン体系の安全で円滑な運営を保障し、『一帯一路』交通の相互接続の高品質発展を推進していく」と、交通運輸部の関係者は述べた。(c)People’s Daily/AFPBB News