【1月6日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)は5日、新型コロナウイルスの新規感染者数が過去最多を記録する国が相次ぐ中、来月開幕する北京冬季五輪の全参加者に対して警戒強化を求めた。

 IOCはこの日、各国五輪委員会や大会組織委員会、各国際連盟と非公開で会議。新型ウイルスの影響で2月4〜20日に開催される五輪を延期する考えはないと断言した。

 IOC調整委員会のフアン・アントニオ・サマランチ・ジュニア(Juan Antonio Samaranch Jr.)委員長は、全参加者と中国国民にとって安全な冬季五輪の開催に向け、全てが順調に進んでいると報告した。

 特に欧州や米国では変異株「オミクロン株」の感染者数が急増しているが、IOCのトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は、「アスリートの五輪の夢が出発直前に奪われてしまわないよう、われわれはあらゆる手を尽くさなければならない」と話した。

 またバッハ会長は、出発前や北京での新型コロナウイルス関連規則をまとめた「プレーブック」について、「単なるルールブックではなく、2022年北京大会に至るまでの生活様式」として扱わねばならないと述べた。

 開会式を30日後に控え開催された会議後、IOCは「今は北京に行く全ての五輪参加者が警戒を強める重要な時期だ」とし、「出発前ではあるが、2022年北京大会のプレーブックに定められた対策に従うべきだ」と呼びかけた。(c)AFP