【1月9日 Xinhua News】中国河北省(Hebei)承徳市(Chengde)寛城(Kuancheng)満族自治県の文物部門はこのほど、県内の長城沿線で明代の石碑1基を発見した。碑文には明の名将、譚綸(たん・りん)や戚継光(せき・けいこう)などの官吏が長城の修復工事を監督した状況が記されており、これらが長城の歴史を裏付ける重要な実物証拠になると考えられる。戚継光は明代の長城修復を担った武将の一人で、慕田峪を含む薊鎮全域で京師(首都)の防衛に当たった。

 石碑は幅約60センチ、高さ約100センチ。長い間地中に埋もれていたため、保存状態がよく、刻まれた文字もはっきりと読み取れる。碑文には譚綸ら官吏10人の官職が詳しく記され、戚継光の原籍が「鳳陽」(現在の安徽省定遠県)であることも明記されていた。

 同自治県観光・文化広電局の章立新(Zhang Lixin)副局長は同石碑の発見について、明薊鎮長城の修復工事プロセスを研究するための有力な実物証拠となり、歴史的にも文化的にも高い価値を持つとみなしている。(c)Xinhua News/AFPBB News