【1月6日 AFP】ケニアで、米ファストフード大手ケンタッキーフライドチキン(KFC)の不買運動が起きている。フライドポテトが品切れとなったことで同チェーンがケニア産ジャガイモを使っていない事実が発覚し、ツイッター(Twitter)ユーザーの怒りを買った。

 KFCは3日、「フライドポテトは大好評につき品切れとなりました。申し訳ございません!」とツイート。代わりとなる商品を宣伝した。

 KFCの東アフリカ地域の統括責任者ジャック・トイニッセン(Jacques Theunissen)氏は現地紙ビジネス・デーリー(Business Daily)に対し、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)による国際物流の混乱が原因だと説明。コンテナ1個分のジャガイモが今週到着し、品切れは解消される見通しだとした。

 しかし、KFCが地元農家からジャガイモを仕入れていないと認めたことで、ツイッターで国民から批判の嵐が巻き起こった。ケニアは現在ジャガイモの収穫期に当たり、在庫がだぶついている。

 トイニッセン氏は「全仕入れ先がグローバルな品質保証プロセスを通過する必要がある。消費者の安全を保証するためには、たとえ品切れになろうとプロセスを無視することはできない」と釈明した。

 ソーシャルメディアでは大勢が不買運動を呼び掛け、ツイッターではハッシュタグ「#BoycottKFC(KFCをボイコットしよう)」がトレンド入りした。

 あるユーザーは「真のケニア人なら、KFCのフライドポテトを食べてはいけない! 他で食べよう」と投稿した。

 KFCは2011年にケニア市場に参入。現在では35店舗を構えている。

 KFCは4日、鶏肉や野菜、小麦粉などと同様に、ジャガイモを国産に切り替える計画に着手したと発表した。方針転換とみられる。(c)AFP