【1月6日 AFP】台湾は5日、2億ドル(約230億円)の基金を設立しリトアニアに投資すると発表した。

 在リトアニア台湾代表処(大使館に相当)のエリック・ホアン(Eric Huang)代表は「初期資金2億ドルの基金を設立し、リトアニア・台湾双方にとって戦略的に重要なリトアニアの産業に投資していく」と述べた。

 リトアニアが中国の圧力にさらされる中、台湾は経済関係の緊密化を進めており、今回の投資はその一環。半導体、レーザー、バイオテクノロジーなどの産業を対象に、年内に1回目の投資を行うという。

 リトアニアは中国から圧力を受けつつも台湾代表処の開設を認めた。リトアニアの財界人や政府関係者によると、中国はリトアニアからの輸入を停止するなどの経済的な報復措置で対抗してきたという。

 台湾の酒販会社は今週、中国が輸入を停止したリトアニアのラム酒2万本以上を購入したと明らかにした。

 ホアン氏によれば、台湾は中国の措置で影響を受けたコンテナ120個分の貨物も購入。

 中国政府への懸念を強める米国も、リトアニアへの支援を申し出ている。

 リトアニアのギタナス・ナウセーダ(Gitanas Nauseda)大統領は今週、台湾代表処の開設を認めたのは「誤り」だったと述べたが、政府は断固とした姿勢を崩していない。

 リトアニアは、今後数か月以内に台湾に貿易事務所を設置する予定。(c)AFP