タリバン、マネキンの首切り命令 イスラム法違反を理由に
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【1月6日 AFP】アフガニスタンの実権を握るイスラム主義組織タリバン(Taliban)は、西部ヘラート(Herat)の商店に対し、人間の形をした像はシャリア(イスラム法)に違反するとして、マネキンの頭部を切断するように命じた。
ソーシャルメディア上では、マネキンの首を切り落とす様子を撮影した動画が話題を呼び、国内外から非難の声が上がっている。
タリバンは昨年8月に実権を掌握して以来、シャリアの厳格な解釈に基づく統治を強化。特に女性や少女の自由を厳しく制限している。マネキン関連を含めた規制は、正式な国家政策として発表はされていないが、各地では地方当局が不道徳と判断する行為を取り締まっている。
ヘラートの勧善懲悪省トップ、アジズ・ラフマン(Aziz Rahman)氏は5日、AFPに対し、マネキンの首切断命令を出したことを認めた。一部の店主はマネキンの頭をスカーフやバッグで覆い、首切りを回避しようとしたが、ラフマン氏はそれでは不十分だと述べている。
複数の商店主はこの命令に反発。ある衣料品店の男性は、1体5000アフガニ(約5500円)で購入したマネキンの首を切り落としたといい「マネキンがないのにどうやって商品を売れというのか? 客はマネキンの上にきちんと着せられた服が好きなんだ」とAFPに語った。(c)AFP