長征ロケット打ち上げ400回到達 中国の宇宙事業を支え半世紀
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【1月7日 People’s Daily】2021年12月10日午前8時11分、中国西部甘粛省(Gansu)の酒泉衛星発射センターから、技術試験衛星「実践6号05組」を搭載したロケット「長征4B」が打ち上げられた。長征シリーズ通算400回目の打ち上げとなり、中国の宇宙開発の歴史に新たな記録を刻んだ。
長征シリーズの成功率は世界トップレベルに達している。中国航天科技集団(CASC)第1研究院ロケット高級顧問の竜楽豪(Long Lehao)氏は「1970年の初発射から51年間、長征シリーズの発射成功率は96.25%に達し、700以上の機体を宇宙に送り届けている」と説明する。
長征シリーズは100回目の打ち上げまでに37年を要したが、200回目はその7年後、300回目は4年後、そして400回目は2年9か月後と間隔は短くなっており、中国の宇宙事業と科学水準の急速な向上を反映している。
直近の100回では、宇宙ステーションのコアモジュール(中核施設)「天和(Tianhe)」、月探査機「嫦娥5号(Chang’e-5)」、火星探査機「天問1号(Tianwen-1)」、有人宇宙船「神舟(Shenzhou)」、宇宙貨物船「天舟(Tianzhou)」、衛星測位システム「北斗3号(Beidou-3)」などを搭載し、中国の宇宙探査事業や国民生活へ大きく貢献している。今年は長征5号Bが「天和」を、長征2号Fが宇宙飛行士3人を乗せた「神舟13号」を、長征7号が「天舟3号」を宇宙に送り込んだ。
中国航天科技集団第1研究院の王小軍(Wang Xiaojun)院長は「次世代ロケットの開発は計画通りに進んでおり、第4期月探査や小惑星探査、木星探査、有人月面探査、火星のサンプルリターンなどの重要プロジェクトを推進していく」と話す。
中国航天科技集団党組書記、董事長の呉燕生(Wu Yansheng)氏は「打ち上げ頻度が大幅に増えたのは、中国が高い目標に向けて独自の宇宙技術を確立してきた成果だ」と強調。中国は長征シリーズの中核技術を一貫して自主開発してきており、今後も次世代ロケットの性能を向上させ、「宇宙強国」建設に向けて重要なミッションを果たしていく。(c)People’s Daily/AFPBB News