【1月6日 People’s Daily】2021年12月9日、地上から400キロ離れた中国の宇宙ステーション「天宮(Tiangong)」から初めての「宇宙授業」が行われた。中国の宇宙飛行士が宇宙から授業を行うのは8年ぶり。

 有人宇宙船「神舟13号(Shenzhou-13)」で地球から飛び立ち、「天宮」に長期滞在をしている翟志剛(Zhai Zhigang)さん、王亜平(Wang Yaping)さん、葉光富(Ye Guangfu)さんの3人が60分にわたり、北京市の中国科学技術館をはじめ中国各地に集まった小中学生に向けてリアルタイムでリモート授業を行った。

 2013年に「神舟10号(Shenzhou-10)」から授業を行っている王さんは「宇宙探査活動は絶えず続いており、私の任務も神舟10号から宇宙ステーション建設に移りました。ようこそ宇宙授業へ!」と地上に呼びかけた。

 3人の飛行士は「天宮」のキャビン内部を案内。王さんのベッドルームには家族の写真やお気に入りの小物が置かれ、窓からは広大な宇宙と美しい地球の光景が広がっていた。

「無重力環境では血液が下半身に引っ張られないため、私たちの顔はむくれ上がってきます。健康に良くないので、いろいろなトレーニングをしてバランスを保っています」。王さんはそう説明しながら歩行器や自転車の使い方を示した。キッチンには加熱装置や飲料サーバー、冷蔵庫があり、王さんは冷蔵庫から新鮮なリンゴを取り出しながら、「技術の進歩により、ステーション内のすべて水はリサイクルされています」と語った。

 翟さんと葉さんは「無重力環境では筋肉が萎縮します。それを防ぐため、トレーニング機器以外に『秘密兵器』もあります」と紹介。「ペンギンスーツ」と名付けた宇宙服はポケットなどに何本ものロープが張り巡らされ、筋肉に緊張を与えることで萎縮を防止している。翟さんは「小さな服の中に最先端の宇宙技術が詰め込まれているんです」と丁寧に伝えた。

 子どもたちが驚いたのはピンポン球の実験だった。地上では水の表面に浮かぶピンポン球が、宇宙では水の中に沈み込んだ。王さんは「無重力下では浮力が消失します」と説明した。

 葉さんは「私たちは地上とメールのやりとりもできるし、映画鑑賞も音楽を聴くこともできます。週末は家族と電話をしていますよ」と、宇宙の「日常生活」について披露。マカオの教室の生徒から「私たちから皆さんにメールを送ることはできますか?」と質問を受け、葉さんは「今は特殊な方法でメールのやりとりをしているので、みなさんのメールを直接受け取ることはできませんが、ぜひインターネット上で私たちにメッセージを送ってください」と呼びかけていた。(c)People’s Daily/AFPBB News