【1月5日 AFP】男子テニス世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が、新型コロナウイルスワクチン接種に関する規則の免除許可を得てオーストラリアに向かっていると話したことを受け、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament)を主催するクレイグ・タイリー(Craig Tiley)氏は5日、ジョコビッチを「特別扱い」したわけではないと話した。

 全豪オープンで9度の優勝を誇るジョコビッチは、4連覇の懸かる今季の大会への出場が不透明な状況が長く続いていたが、4日に「免除の許可を得てダウンアンダー(オーストラリアの別称)に向かっている」と発表した。

 17日に開幕する全豪オープンでは、参加者は基本的にワクチンを接種しなければならず、免除されるには二つの独立した医療専門家委員会による審査を通る必要がある。ジョコビッチは接種の有無の公表を繰り返し拒否しており、以前は接種の義務化に反対する発言をしたこともある。

 タイリー氏は、判断は公明正大なものだったと強調し、国とビクトリア(Victoria)州政府が管轄する審査過程の品位は保たれていると主張している。同氏によれば、オーストラリアへ渡航してくる選手と関係者約3000人のうち、26人の選手やそのチームスタッフが免除を申請したが、審査を通過したのは数人だった。

 それでもタイリー氏は、国内のテレビ局に対して「どんな人物であっても、条件を満たせば入国を認められる。特別扱いはない。ノバクに特別に機会が与えられたということはない」と話している。(c)AFP