【1月5日 AFP】4日の女子テニス、メルボルン・サマー・セット1(Melbourne Summer Set 1 2022)で、涙の敗退を喫した昨年9月の全米オープン(US Open Tennis Championships 2021)以来となる復帰を果たした大坂なおみ(Naomi Osaka)が、今年の目標はコートでの時間を楽しむことだと話した。

 24歳の大坂は本調子には程遠かったが、6-4、3-6、6-3でアリーゼ・コルネ(Alize Cornet、フランス)を下し、復帰初戦を白星で飾った。試合後には、オーストラリアへ戻ってきて「新鮮な空気を吸った」ようだったと話した。

 大坂は、2021年は感情が「極端に高まり」、そのせいで悲しい思いもしたため、今年はそれを避けたいと心に決めている。

 昨年は精神面への悪影響を考慮し、一時取りやめていた記者会見を再び開いた大坂は、「自分にとって、今年の大きな目標は一つだけで、そしてそれは結果とはまったく関係ない」と話し、「個人的に、今年はコートへ出たら毎回楽しみ、仮に負けたとしても、できるだけ頑張ったと思いながらコートを去りたい」と続けた。

「もう一つ、会見室での目標もあって、もう泣かないようにしたい。その方が自分にとってもいいと思う」

「自分は結果や世界ランキングといった細かなことを少し気にしすぎるタイプだから、テニスをまた楽しむ方法を見つけたい。そもそも、そのためにテニスをやっていたのだから」

 昨年の大坂は、精神面の問題で全仏オープンテニス(French Open 2021)を途中棄権し、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2021)は欠場。その際には試合後に会見をしなくてはならないことが問題を悪化させていると明かした。

 休養期間中には、ツアーの重圧から離れて普通の生活を送ることを心掛け、家族や友人と過ごし、今まで経験したことのなかった外泊も楽しんだという。

「オフの間は友だちと出掛けたり、家族とたくさんしゃべったりして、自分で自分にかかっていたプレッシャーから解放されるのを感じた」

「それから少しずつ、以前のようなテニスが大好きという気持ちを取り戻していった。その気持ちは完全になくなっていたわけじゃないけど、何年もひたすらプレーを続ける中でいろいろな感情が渦巻くようになって、テニスを好きな気持ちが薄れている感じがあった」

「だから時には、自分がなぜテニスをやっているのかを思い出すのもいいことだと思う」 (c)AFP