【1月4日 AFP】南米チリの首都サンティアゴ近郊にあるブイン動物園(Buin Zoo)で3日、絶滅が危惧されるベンガルトラやボルネオオランウータンなどに、新型コロナウイルスのワクチン接種が行われた。動物園でのワクチン接種は、中南米ではこれが初めて。

 接種されたのは、動物専用に開発された未販売の実験的なワクチン。感染リスクが高いとされるライオン、トラ、ピューマなど計10頭を対象に行われた。3日の接種は2回目で、初回は先月13日に行われていた。

 世界で540万人以上の命を奪った新型コロナウイルスは、動物園のサルやトラ、野生のシカの他、ペットやミンクからも検出されている。

 飼育下でこれまでに感染が確認されたのは、シンガポールやクロアチア、米国のライオン、ベルギーのカバ、インドネシアのスマトラトラ、米国のゴリラなど。

 ブイン動物園では、新型コロナウイルス感染症の症状を呈した動物はいないため、検査も行われていない。(c)AFP/Paulina ABRAMOVICH