【1月8日 People’s Daily】海南(Hainan)東寨港自然保護区は中国が初めて設立したマングローブ林を主な保護対象とする国家級自然保護区だ。溝を切って排水したり、閉め切って畝立てをしたり、種を植えて苗を移植したりするなどマングローブ林の保護・修復措置の実施に伴い、野生動植物の種類と数が増え続けている。登録した鳥類はもとの180種余りから今の200種余りに増えた。

 中国のマングローブ林は浙江省(Zhejiang)、福建省(Fujian)、広東省(Guangdong)、広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)、海南省などに分布しており、マングローブ林の保護と修復の強化は、中国の海洋生態文明建設と国土空間の生態保護修復の重要な内容となっている。

 ここ数年、厳格な林地用途の規制、養殖池の廃止から、樹木体の保全、種苗の育成、さらに巡回検査、責任の実行に至るまで、自然保護区の確立を頼りに、中国のマングローブ林保護修復事業は着実に推進され、その効果は著しい。中国は世界でマングローブ林面積が純増加した数少ない国の一つとなった。第3回全国国土調査のデータによると、中国のマングローブ林面積は現在40万60ムー(約270平方キロメートル)を保有するという。

 自然資源部と国家林業・草原局が共同で作成・発行した「マングローブ林保護修復特別行動計画(2020〜2025年)」は明確な目標を打ち出している。それは2025年までに、マングローブ林の1万8800ヘクタールを造林・修復する計画だ。「行動計画」の原則と要求に基づき、各地の各部門が保護優先を実行し、マングローブ林と回復に適する区域を生態保護赤線(ECO-REDLINE)に組み入れて管理し、厳格な保護を実施する。また、生態遷移の法則に従いマングローブ林を修復する。

 広東湛江マングローブ林国家級自然保護区に入ると、人々の興奮もひとしおだ。これは、中国の面積最大のマングローブ林自然保護区であるのみならず、エコ製品の価値を実現する道で新たな飛躍を遂げた場所だからだ。

 2021年6月8日、同保護区管理局、自然資源部第三海洋研究所(TIO)と北京市企業家環境保護基金会(SEE基金会)は、「湛江マングローブ林造林プロジェクト」初の5880トンの炭素排出削減量譲渡協定に調印した。これは中国初のブルーカーボン取引プロジェクトが正式に完了したことを示している。このプロジェクトは市場取引メカニズムの役割を十分に発揮しマングローブ資源の生態系、社会と経済効果のウィンウィンの目標を実現した。

 広東珠海淇澳マングローブ林保護区では、毎年多くの市民が訪れるようになっている。人々はマングローブ林の観光資源の開発に対し、過去の潮干狩りなどの資源破壊から、エコ教育、楽しみながら学ぶ方式に転じた。このような変化は、マングローブ資源の破壊を避けるほか、観光時間の延長、観光体験の向上、観光収入の増加にもつながる。

 このほか、中国の多くの地域では生態系の修復と漁業資源の養殖増を結びつけることも模索している。海南大学(Hainan University)の趙鵬(Zhao Peng)准教授の紹介によると、廃棄されたエビ池をマングローブ林に修復し、天然の生産力と餌を利用し、林下の経済生物を増殖させ、持続可能な資源の採捕の実施により、生態系の継続的改善と経済生物の連続産出を実現できるという。

 専門家は、マングローブ林を保護修復し、その生態系の機能を十分に発揮すれば、生態系の優位性を経済優位性に転換させ、マングローブを「黄金樹林」にできるとみている。(c)People’s Daily/AFPBB News