【1月1日 AFP】台湾の蔡英文(Tsai Ing-wen)総統は1日、中国に対し、「軍事的冒険主義」を抑制するよう強く求めた。中台関係は近年、最悪レベルの緊張状態にある。

 過去数か月間、中国軍機は異例のペースで台湾の防空識別圏(ADIZ)への進入を繰り返してきた。

 蔡氏は新年の談話で、中国当局は「内部で軍事的冒険主義が広がるのを抑制するべきだ」と述べた。

「武力行使は、両者(中台)の隔たりを解消する選択肢には絶対になり得ない」

 中国政府は台湾を自国領土の一部と見なして、いずれ併合する考えを示し、必要ならば武力行使も辞さないとしている。

 中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は新年の演説で、「祖国の完全な再統一」は中台同胞の共通の願いだと断言した。

 台湾の国防部(国防省)は昨年10月、中国軍機による台湾のADIZへの進入数が過去最多となり、同国との軍事的緊張は過去40年で最も高まっていると危機感を示していた。(c)AFP