【12月30日 AFP】AFPが29日にまとめた集計によると、世界で過去7日間に確認された新型コロナウイルスの新規感染者数が過去最多を更新した。感染力の強い変異株「オミクロン株」の感染拡大により、フランスでは同日、1日の感染者が初めて20万人となった。米国とデンマークでも新規感染者が過去最多となった。

 12月22~28日の7日間に確認された世界の新規感染者数は前週比37%増の655万人となり、過去最多を更新。オミクロン株の驚異的な拡散ペースを浮き彫りとした。各国では大みそかの祝賀イベントが制限されており、大勢の人々が2年連続で規制の中での新年を迎えることになる。

 米国ではすでに、オミクロン株により医療体制が逼迫(ひっぱく)。ジョンズ・ホプキンス大学(Johns Hopkins University)の集計によると、新規感染者数の7日間平均は過去最多の26万5427人となった。ハーバード大学(Harvard University)の疫学・免疫学者マイケル・ミナ(Michael Mina)氏はツイッター(Twitter)への投稿で、この集計は「氷山の一角」で、検査が不足しているため、実際の感染者ははるかに多いとみられると指摘している。

 フランスでは、1日の感染者数が25日から倍増し、20万8000人となった。ナイトクラブの閉鎖措置が1月まで延長された。人口当たりの新規感染者数が世界最多のデンマークも、過去最多となる2万3228人の新規感染を確認。当局は、クリスマス後に多数の検査が行われたことが感染者増加の一因とみている。

 一部の国で主流株となったオミクロン株については、従来株に比べて入院リスクが低いとみられることが、研究で示されている。AFPの集計によると、世界で累計540万人以上が新型ウイルスで死亡したが、1日の死者数の7日間平均は6450人で、2020年10月以来最低となった。(c)AFP/Kenan Augeard