【12月29日 Xinhua News】中国山西省(Shanxi)考古研究院はこのほど、最新の調査成果として、同省陽泉市(Yangquan)盂県で金代の壁画墓を発見したと発表した。壁画には家族の幸福への願いが込められているという。

 壁画墓は同県秀水鎮泥河村の北に位置し、今年3月に山西省考古研究院と市の文化財管理センターによる緊急発掘調査が実施された。

 墓は未盗掘で、4人が合葬されていた。平面はほぼ凸字形で、木造建築を模した構造を持つ。墓門や墓室内の主要な壁面、木造建築を模した部材や「券頂」と呼ばれる頂部構造に壁画装飾が見られ、墓室には「夫婦端座図」「童子騎鶴図」「鹿献霊芝図」「獅戯綉球図」「門吏と犬図」など7幅が描かれている。

 山西省考古研究院華夏文明研究所の張光輝(Zhang Guanghui)副所長は同墓について、孝行や酒宴など定型化された表現はないものの、嬰戯図や福禄寿など縁起の良いモチーフが中心になっていると説明。金代の民間信仰に対する人々の認識を深めたと語った。(c)Xinhua News/AFPBB News