【12月24日 AFP】香港の2大学が24日、天安門(Tiananmen)事件を象徴する像とレリーフを撤去した。前日には香港大学(HKU)が天安門事件の犠牲者を追悼する記念像を撤去し、内外の活動家や反体制派アーティストから非難の声が上がっていた。

 香港はかつて、中国で唯一、天安門事件の大規模追悼集会を行うことができる場所とされていた。

 しかし、香港中文大学(CUHK)は24日未明、「民主の女神像(Goddess of Democracy)」像を構内から撤去した。天安門広場(Tiananmen Square)に建てられたオリジナルを模して芸術家の陳維明(Chen Weiming)氏が制作したもので、高さ6.4メートル。香港民主化運動の象徴となっていた。

 CUHKは、2010年に像を設置した団体は現在、活動していないとして、「無許可で設置された像」を撤去したと説明した。

 嶺南大学(Lingnan University of Hong Kong)もほぼ同時刻に、天安門事件を象徴するレリーフを撤去。「本学に法的、安全面のリスクをもたらす恐れがある構内の物品を評価」した上で、撤去を決定したとしている。

 クリスマスイブのため、両大学とも構内に学生はほとんどいなかった。(c)AFP