【12月23日 AFP】国連(UN)の世界食糧計画(WFP)は22日、資金難からイエメンへの支援を削減せざるを得ないと発表し、飢餓がさらに深刻化する恐れを警告した。

 WFPは声明で「来年1月から、800万人に対する食糧配給を削減する。ただし、飢饉(ききん)に陥る恐れが切迫している500万人にはこれまで通りの配給を行う」との方針を示し、「資金が底を突きつつある」と説明した。

 イエメンでは2014年から、サウジアラビアが支援する暫定政府とイランが支援する反政府武装勢力フーシ派(Huthi)との間で内戦が続いている。国土は荒廃し、数百万人が飢饉に陥る寸前となっている。数万人が戦闘で死亡、数百万人が避難を余儀なくされており、人口の約8割が援助を受けて生活している。

 WFPは、イエメンで最も弱い立場にある人々を来年5月末まで支援するには8億1300万ドル(約930億円)、飢饉寸前の人々に来年末まで食糧を配給し続けるには19億7000万ドル(約2250億円)が必要だとして、支援を呼び掛けている。(c)AFP