【12月23日 AFP】デンマーク気象研究所(DMI)は22日、同国領グリーンランド(Greenland)の気温が上昇していると明らかにした。地球温暖化との関係が指摘されている。

 この時期の平均気温は氷点下5.3度の政庁所在地ヌーク(Nuuk、旧ゴットホープ)で20日、13度を記録。この時期の平均気温が氷点下20.1度の北部カーナーク(Qaanaaq)でも、8.3度を観測した。

 DMIはヌークの気温がグリーンランドの冬の観測史上最高を更新したかには触れていない。

 DMIの気候学者カロリーネ・ドロスト・イエンセン(Caroline Drost Jensen)氏はAFPの取材に電子メールで回答。「高い気温の原因の一つはフェーン現象だ」として、「フェーン現象がこれほど広範囲かつ長期間にわたって起きるのはやや珍しい」と説明した。

「グリーンランド全域で観測されている気温の上昇は、地球温暖化に後押しされている」

 グリーンランドでは今夏、平均気温が例年より10度高く、広範囲で氷河が融解した。1日の融解量が夏の平均の2倍となる80億トンに上った日もある。(c)AFP