【12月23日 AFP】内戦状態が続いてきたリビア初の大統領選について、選管当局は22日、当初の予定通り24日に実施するのは「不可能」だとして、1か月延期することを議会に提案した。

 アフリカ最大の原油埋蔵量を誇るリビアは、独裁者のムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐が殺害され政権が崩壊してから10年以上がたち、対立勢力が停戦合意に署名してから1年になる。大統領選は、同国が新たなスタートを切る節目と位置付けられていた。

 しかし、大統領選の法的根拠や勝者の権限、複数の候補者の資格をめぐって激しい論争が行われ、数週間前から実施が危ぶまれていた。

 選管委員長は22日、議長に宛てた書簡で「専門的、法律的、安全面に関する報告を検討した結果、2021年12月24日に選挙を実施するのは不可能と判断した」と述べた。

 24日の大統領選の実施は昨年、チュニジアの首都チュニスで行われた国連(UN)主導の和平協議で決まっていた。(c)AFP/Hamza Mekouar