【12月22日 AFP】米国の人口増加率が「建国以来最低」を記録した。新型コロナウイルスによる死者や移民流入の減少などが原因とされる。米国勢調査局(Census Bureau)が21日、明らかにした。

 7月1日時点の人口推計によると、米人口は1年間で39万2665人、率にして0.1%増加した。

 国勢調査局人口部門のクリスティー・ワイルダー(Kristie Wilder)氏は「人口増加率は、出生率の低下と(転入と転出の差の)社会増の減少により長年鈍化している。一方、高齢化に伴い死亡率は上昇している」と説明した。

「現在ではこれに新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の影響も相まって、人口増は『歴史的な低水準』となった」

 移民流入数が減少したが、流入数と流出数の差の社会増減は24万4622人増で、出生数と死亡数の差の自然増減の14万8043人増を初めて上回った。

 パンデミックの影響による集計の遅れから、今回の調査では2020年の国勢調査に基づく推計値と、出生数、死亡数、流入数、流出数に関するデータを併用した。(c)AFP