【12月16日 AFP】ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は15日、フィギュアスケートの元世界女王、ミシェル・クワン(Michelle Kwan)氏を駐ベリーズ大使に指名すると発表した。

 世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships)を通算5度制しているクワン氏の就任には、上院の承認が必要となる。これまでクワン氏は、政策的な役割ではなく、主に公的外交の役割を担ってきた。

 クワン氏はホワイトハウス(White House)の発表後にツイッター(Twitter)を更新し、「バイデン大統領からベリーズ大使を務めるよう指名されたことを光栄に思う。もし承認されれば、母国に仕えることをとても誇りに思う」と喜んだ。

 1996年と98年、2000年、01年、03年の世界選手権を含め、1995年から2005年にかけて43個ものタイトルを獲得したクワン氏は、冬季五輪では1998年長野大会で銀メダル、2002年ソルトレークシティー大会では銅メダルに輝いた。

 元国務長官のコンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)氏の下で公的外交の取り組みを始めた41歳のクワン氏は、海外における米国のプロモーションを無報酬で務めていた。

 カリフォルニア州で香港出身の両親の間に生まれたクワン氏は、米国と中国間の人的関係の構築に注力。その後は大統領選でヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏、そしてバイデン氏の陣営に加わった。

 公用語が英語の人気旅行先で、西半球で最も人口密度が低いベリーズと良好な関係を築いている米国だが、麻薬密売人やマネーロンダリング(資金洗浄)業者が同国を利用することに警戒を強めている。また隣国のグアテマラ、ホンジュラス、エルサルバドルからの移民を減らす政策で協力関係を築いてきた。(c)AFP