【12月16日 AFP】イタリアで15日、全盲だと偽り障害者手当を長年にわたって不正受給していた男(49)が詐欺の疑いで逮捕された。男は車やスクーターを運転したり、ウインドーショッピングを楽しんだりしていた。地元メディアが報じた。

 男はシチリア(Sicily)島パレルモ(Palermo)在住。先天的要因による「全盲」だとする証明書を提出し、2008年から少なくとも17万ユーロ(約2200万円)を受け取っていた。

 財務警察は、男が2018年に運転免許証を更新したことから警戒を強めていた。

 張り込み捜査では、男が電話をしながら車を運転したり、混雑する商業施設でウインドーショッピングをしたり、娘に自転車の乗り方を教えたりしていることが確認された。

 地元紙パレルモ・トゥデー(Palermo Today)は、男が保険に入らずスクーターを運転していたとも報じている。

 男は別件で、交通事故を装い保険金をだまし取った詐欺グループの一員として逮捕・起訴されている。一審で禁錮15年の有罪判決を受け、現在控訴している。

 男はさらに、自動車修理工場を所有しているにもかかわらず、最貧困層向け給付金を毎月受け取っていた。(c)AFP