【12月14日 AFP】米国で先週配信が始まった人気テレビドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ(Sex and the City)」の新シリーズで、米フィットネス企業ペロトン(Peloton)のエクササイズバイクが登場し、同社株価の急落を招いた。同社はこれを受け、パロディーCMを製作することで「反撃」に出た。

※以下にはドラマの重要な筋書きが含まれます。ご注意ください。

 9日夜に配信された同ドラマ最新シリーズ「And Just Like That...(原題)」の第1話では、米女優サラ・ジェシカ・パーカー(Sarah Jessica Parker)さんが演じる主人公キャリー・ブラッドショー(Carrie Bradshaw)の長年の恋人から夫となった「ミスター・ビッグ(Mr. Big)」ことジョン・プレストン(John Preston)が、ペロトン製エクササイズバイクを使用後、心臓発作で死ぬという衝撃のストーリーが展開。翌10日の米株式市場で、ペロトン株は5.4%下落した。

 ペロトンは当初、ミスター・ビッグの主な死因は不摂生な生活にあったとする心臓専門医の見解を紹介。この医師は遺伝的要因による心臓病のリスクも指摘し、エクササイズバイクの健康増進効果を称賛した。

 同社は12日夜、さらに手の込んだ手法で「反撃」。ミスター・ビッグ役を演じる米俳優クリス・ノース(Chris Noth)さんと、ドラマでもトレーナー役で出演したペロトン所属インストラクターのジェス・キング(Jess King)さんを起用した新CMを公開した。

 CMで、ノースさんはキングさんに「もう一度乗ろうか」と問い掛け、「人生は短いから、乗らないと」と語る。すると2人の笑い声とともに、ナレーターが「このようにして、定期的なサイクリングが心肺や循環を刺激・改善し、心血管疾患のリスクを低減することが、世界に伝わった。サイクリングは、心臓と筋肉を強化し、安静時心拍数と血中脂肪を低下させる」とのメッセージを読み上げ、「彼は生きている」と締めくくる。(c)AFP