【12月14日 AFP】(写真追加)米誌タイム(Time)は13日、米電気自動車(EV)大手テスラ(Tesla)の創業者で宇宙起業家のイーロン・マスク(Elon Musk)氏(50)を「今年の人(Person of the Year)」に選出した。

 南アフリカ出身のマスク氏は今年、宇宙開発で競合する米小売り・IT大手アマゾン・ドットコム(Amazon.com)の創業者ジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)氏を保有資産額で抜き、世界一の富豪となった。

 10月にはテスラの時価総額が1兆ドル(約110兆円)に到達。マスク氏の宇宙開発企業スペースX(SpaceX)は1年を通して米航空宇宙局(NASA)と協力し、さまざまなミッションを実施した。その中には、将来地球に接近する隕石(いんせき)を方向転換させる必要が出てきた場合に備え、ロケットを小惑星に衝突させる実験などが含まれる。

 同氏は火星への入植にも意欲を表明。来年には、NASAが再び計画している月面着陸ミッションの一環として、宇宙船を軌道に乗せる試験飛行を実施する計画だ。

 同氏はまた、ツイッター(Twitter)へのたった一言の投稿で市場や暗号資産(仮想通貨)の価格を動かすことでも知られているが、マスク氏がこれまでに社会や経済に与えた最大の影響は、画期的なEVの開発を通じたものだ。

 タイム誌が「今年の人」発表に合わせ行ったインタビューでは、「テスラの目的は常に自動車業界の模範となることであり、持続可能なエネルギーへの移行が加速するよう、他社にもEVを造ってもらいたい」と語っている。(c)AFP