【12月13日 AFP】英イングランド北西部リバプールで開催されていた先進7か国(G7)外相会合は12日、共同声明を発表し閉幕した。G7外相はイランについて、核合意に向けて同国に残された時間はわずかだとするとともに、ロシアに対しては、ウクライナに侵攻すれば「重大な」結果を伴うと警告した。

 リズ・トラス(Liz Truss)英外相は、オーストリアの首都ウィーンで再開されたイラン核合意の再建に向けた協議について、同国にとって「交渉の席に着いて真剣な解決策を見いだす最後の機会だ」と述べた。

 議長声明は、イランは「まだ可能なうちにエスカレーションを止め、合意を締結する機会を捉えなくてはならない」としている。

 今回の会合は、世界的な権威主義に異議を唱える場ともなった。

 トラス氏は、ロシアがウクライナ国境で軍を増強させていることについて「ロシアがウクライナに侵攻した場合、重大な結果を伴う」との点で一致したと語った。

 ロシアが外交的解決を無視すれば、広範囲に及ぶ政治・経済面での制裁を含むあらゆる選択肢が議論される見込みだ。

 G7議長国・英国の下では、中国国内での人権侵害問題や香港における弾圧も中心議論の一つになっている。

 南シナ海(South China Sea)での緊張の高まりを受け、G7は東南アジア諸国連合(ASEAN)の外相を初めて招待。トラス氏は、参加国の間では中国の「威圧的経済政策」に対する懸念が示されたと語るとともに、それに対抗するための取り組みが必要だと述べた。(c)AFP/ Francesco FONTEMAGGI with Phil HAZLEWOOD in London