【12月12日 AFP】米富豪ジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)氏が設立した宇宙開発企業ブルー・オリジン(Blue Origin)は11日、3回目となる民間人の宇宙旅行を成功させた。米国人初の宇宙飛行士の娘も搭乗した。

 先端が丸くずんぐりした白い宇宙船は、テキサス州西部から打ち上げられ、大気圏と宇宙空間の境界線とされる地上100キロをわずかに超えた高度まで上昇。約11分間滞在した後、地上に無事帰還した。

 搭乗した民間人6人は数分間の無重力体験に歓声を上げ、窓越しに宇宙を眺めた。

 今回は、1961年に米国人として初めて宇宙飛行に成功したアラン・シェパード(Alan Shepard)氏の娘、ローラ・シェパード・チャーチリー(Laura Shepard-Churchley)さんが招待された。

 ブルー・オリジンの宇宙船は、シェパード氏の功績をたたえて「ニューシェパード(New Shepard)」と命名されている。

 ローラさんは打ち上げ前のビデオメッセージで、「本家のシェパードがニューシェパードに乗るなんて、ちょっと面白い」とコメント。「父のレガシーをとても誇りに思う」と語った。

 他の乗組員には、殿堂入りを果たした元アメリカンフットボール選手で現在はテレビ司会者として活躍するマイケル・ストレイハン(Michael Strahan)氏が招待された。また、宇宙産業界の重鎮で慈善活動家のディラン・テイラー(Dylan Taylor)氏、投資家のエバン・ディック(Evan Dick)氏、投資会社ベス・ベンチャーズ(Bess Ventures)創業者のレイン・ベス(Lane Bess)氏とキャメロン・ベス(Cameron Bess)氏親子の4人が、料金を支払って搭乗した。

 親子が一緒に宇宙飛行をしたのは今回が史上初。宇宙旅行代金は公表されていない。(c)AFP