【12月11日 AFP】インディカーシリーズのインディアナポリス500(Indianapolis 500)で4度の優勝を果たした米国の伝説的ドライバー、アル・アンサー(Al Unser)氏が、がんとの17年間にわたる闘病の末、82歳で死去した。息子のアル・アンサーJr.(Al Unser Jr.)氏と同シリーズが10日、明らかにした。

 父親と同じくインディ500で2度の優勝経験があるアル・アンサーJr.氏は、「悲しみに暮れている。父が昨夜息を引き取った。彼は素晴らしい人物で、偉大な父親でもあった。安らかに眠れ」とツイッター(Twitter)に投稿した。

 1970年と71年、そして78年、87年にインディ500を制しているアンサー氏は、1939年5月29日に米ニューメキシコ州アルバカーキ(Albuquerque)に生まれ、兄のボビー(Bobby Unser)氏も同レースで通算3度のタイトル獲得を誇るレジェンドだった。

 モータースポーツの名門一族であるアンサー家は、コロラド州で開催されている山岳自動車レース「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム(Pikes Peak International Hill Climb)」でも、アンサー氏の2回を含め、1936年から2004年にかけて計25回も優勝している。

「ビッグ・アル(Big Al)」の愛称で呼ばれたアンサー氏は、1987年に最年長記録の47歳でインディ500を制覇し、アンサーJr.氏が優勝した1992年大会にも3位の好成績でフィニッシュ。そして、アンサーJr.氏が2度目の優勝を飾った1994年大会が最後の出走となった。

 インディ500の出走回数では、マリオ・アンドレッティ(Mario Andretti)氏を筆頭とするアンドレッティ家が歴代1位の計76回を誇っているが、アンサー家はそれに次ぐ計73回を記録している。(c)AFP