【12月11日 AFP】米労働省が10日発表した11月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比の上昇率が6.8%と、1982年6月以来39年ぶりの高水準となった。インフレが米経済とジョー・バイデン(Joe Biden)大統領に対する国民の支持に与える脅威が浮き彫りとなった。

 11月は、ガソリンや中古車、家賃、食料品などの価格が前月に引き続き上昇。インフレの波がピークを迎えつつある兆候もみられたが、バイデン氏にとっては苦しい結果であることには変わらず、野党・共和党はこの発表を材料に同氏の経済政策を批判している。

 バイデン氏は反論として、今回の数値には、今年の高インフレの主要因となってきたエネルギー価格と中古車価格の最近の下落が含まれていないことや、物価上昇を引き起こしたサプライチェーンの問題が解消されつつあることを指摘。「価格やコストの上昇は、期待ほど速くはないものの鈍化している」と述べつつも、インフレは「厄介な障害」だと認めた。(c)AFP/Chris Stein