【12月11日 AFP】フィンランド政府は10日、老朽化した戦闘機部隊を置き換えるため、F35A多目的戦闘機64機を米航空防衛機器大手ロッキード・マーチン(Lockheed-Martin)に発注すると発表した。調達費は84億ユーロ(約1兆1000億円)に上り、同国で過去最大の武器取引となる。

 ロッキード・マーチンは、米ボーイング(Boeing)や仏ダッソー・アビアシオン(Dassault Aviation)、スウェーデンのサーブ(Saab)、英独伊とスペインが共同開発したユーロファイター(Eurofighter)との入札合戦に勝利した。今年6月には、スイスもF35戦闘機を発注している。

 競合他社は失意を表明。ダッソーは「またしても、欧州で米国が優先されていることを遺憾に思う」とし、スウェーデンのペーテル・フルトクビスト(Peter Hultqvist)国防相も「遺憾」の意を示した。

 フィンランド政府によると、F35機の納入は2026年に始まり、30年までに既存のホーネット(Hornet)戦闘機を完全に置き換える予定。(c)AFP/Sam KINGSLEY