【12月12日 CNS】中国政府は12月3日に記者会見を開き、北京2022年冬季五輪の各種準備が完了し、2月4日に正式に開幕することを明らかにした。北京競技エリアの「ダブルオリンピック」競技場の一つである五棵松体育センターも、このほど「全要素テスト」を完了し、採用した「アイスホッケー場・バスケット場の6時間切り替え」技術と、新築した氷上スポーツセンター「氷凌花(Binglinghua)」が最大の目玉となっている。

 間もなく開催する冬季五輪では、北京市長安街(Chang'anjie)の西側沿線に位置する五棵松体育センターで、女子アイスホッケーと男子アイスホッケーの一部競技が行われる予定だ。2008年北京夏季五輪で、バスケットボール競技で有名になったこの競技場では、過去十数年で多くの文芸公演を開催したため、中国のポップミュージックのシンボル的な競技場となった。

 8か月間の改造を終えた五棵松体育センターは、「アイスホッケー場・バスケット場の6時間切り替え」が実現した。バスケットボールの試合が行われていた施設は、その日のうちに切り替えられ、翌日には氷上競技場になるという意味だ。

「アイスホッケー場・バスケット場の切り替え」とは、氷上にバスケットボール競技用の床を敷くことで、バスケットボール場に切り替えることだ。切り替えの時は、先に氷上に断熱材を敷き、バスケットボール競技用の床を敷けば済む。アイスホッケーや、ショートトラックスピードスケート、フィギュアスケートの3競技が行われる汎用型競技場として、中国では初めてのことだ。

 五棵松体育センターの南東側には、冬季五輪のアイスホッケー選手のトレーニングサービス提供のために新築した五棵松氷上スポーツセンター「氷凌花」がもう一つの目玉だ。同センターの外観は、すべてカーテンウォールグリルを採用し、遠くから見れば形が無数の舞い落ちる雪の花に似ているため「氷凌花」と名づけた。

 カーテンウォールグリルは5色からなって、斜めのグリルは45度交差し、幾何学模様で雪の花の形を構成する。この5色の分布や位置は,デジタル化によって細かくグループ化する。同時に、夜に色とりどりの雪が降りしきる視覚効果を呈するために、カーテンウォールの外壁は隠れ照明のデザインを採用し、そして各照明器具に精密なコントロールをする。照明器具とカーテンウォール工法を組み合わせ・隠れ、光が見えても照明器具が見えないダイナミックな効果の実現が可能になる。

 北京市重大項目建設指揮部弁公室城区競技場建設処の宋嘉業(Song Jiaye)副処長によると、「氷凌花」は地上と地下各2階の4階建てだ。この中、地上はスポーツ・文化関連施設と900席規模の劇場で、地下はスケート場になっている。冬季五輪の期間中、ここはアイスホッケーの練習場となり、競技時には地下の選手専用通路を利用すれば、アイスホッケー競技場の五棵松体育館へ素早く移動できる。(c)CNS/JCM/AFPBB News