【12月10日 AFP】オーストラリア人カップルが、新型コロナウイルス対策の影響でニュージーランドで立ち往生している愛犬をクリスマスまでに家に連れてこられるよう、大金をはたいてプライベートジェットをチャーターする計画を立てている。

 インドネシアのバリ(Bali)島の野良犬だった「マンチキン(Munchkin)」は、子犬の時にタッシュ・コービン(Tash Corbin)さんに拾われた。

 コービンさんは5年間、マンチキンを豪サンシャインコースト(Sunshine Coast)に連れて来ようと奮闘している。

 マンチキンは同国の厳格な検疫に合格できず、シンガポールでいくつかの里親の元を転々としながら3年を過ごした。

 ニュージーランドが2019年、マンチキンの入国を認めたため、コービンさんと婚約者のデビッド・デインズ(David Daynes)さんは同国に移り、そこでマンチキンと一緒に豪政府の承認を待つことにした。

 だが、健康上の理由でコービンさんだけが先に豪州へ帰国することになった。

 離れ離れになってから5か月。コービンさんは、デインズさんとマンチキンを呼び寄せるため、4万5000豪ドル(約370万円)を払い、プライベートジェットをチャーターしようと考えている。

 新型コロナ対策の影響で、ニュージーランドの南島(South Island)とサンシャインコースト付近の空港を結ぶ便はほとんど運航されていない。また、現在コロナが流行しているニュージーランドの北島(North Island)を経由すると2週間の自主隔離をしなければならず、クリスマスシーズンの大半がそれで過ぎてしまうことになる。

 コービンさんはAFPに対し「お金の問題ではなく、どうしたらクリスマスまでにオーストラリアに確実に来ることができるのかが重要だ」と語った。

 2人はチャーター料を半額で済ませたいと思っており、4席分を他の旅行者に売るか、誰かのチャーター機に便乗することを考えている。

 これまでかなりの金額がかかっているため、コービンさんはSNSで愛犬を「ミリオンダラー・マンチキン」と呼んでいる。3年前に4万豪ドル(約320万円)に達した時点で計算するのはやめたという。

「この子が今では私たちの家族で、それを変えようとは思わない。素晴らしい小さなマンチキンを心から愛している」 (c)AFP