【12月10日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するレッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)は9日、前週の第21戦サウジアラビアGP(Saudi Arabian Grand Prix 2021)では自分だけがペナルティーの対象になったとして、F1の規則やレースディレクターへの不満が収まらない様子をあらわにした。

 5日に行われたサウジアラビアGP決勝で2度のペナルティーを受けた24歳のフェルスタッペンは、自身の走行スタイルが問題視されるのに対し、他のドライバーが同じようにアグレッシブかつ許容できないようなドライビングをしても処分されないと主張した。このレースの結果、フェルスタッペンとメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)は、ポイントランキングで同点に並んでいる。

 またフェルスタッペンは、ヤス・マリーナ・サーキット(Yas Marina Circuit)で行われる第22戦アブダビGP(Abu Dhabi Grand Prix 2021)を前に、国際自動車連盟(FIA)のレースディレクターを務めるマイケル・マシ(Michael Masi)氏が、規則に従ってドライビングしなければ処分の可能性があると警告したことについても、自分だけに向けられたものだったとの考えを示した。

 フェルスタッペンは「そうだね、明らかにあれは全員に向けられたものじゃない」と話すと、「なぜなら、自分は防御のためにやったけれど、他の2人もレースで同じことをしたのに、何も言われなかったし処分も受けなかったからだ」と主張した。

「自分だけがペナルティーを科されている。もちろん、前を走っている方に人々は批判的になりがちだ。それでも自分としては、納得できない…」

 ドライバーズ選手権の勝者が決まる12日の決勝レースを控える中で、フェルスタッペンのこうした不満そうな態度や雰囲気は、前週の出来事やパドックで「やり過ぎ」との声が多かったことに、折り合いがつけられていないことを示している。

 問題のレースにおいて、フェルスタッペンはターン1で大きくコースをそれたことで5秒のペナルティーを科されたほか、ハミルトンに順位を譲るために減速した際には相手に対して「ブレーキテスト」をしたとみなされ、10秒のタイム加算を言い渡された。

 フェルスタッペンは、レース終盤の最終コーナーで自身を抜き去ったときのハミルトンの動きについても言及。このハミルトンのドライビングについて、マシ氏はメルセデスに警告を出すにとどまっており、「こんなことはあってはならないし、フェアじゃない。なぜなら、他のドライバーは違うことが許されるのに、自分だけがペナルティーを受けているからだ」と語った。

「結局のところ、批判というのは常にある。だけど、自分にとって公平じゃないと思うのは、他のドライバーとは違う扱いを受けていると感じることだ」 (c)AFP