【12月10日 AFP】キューバ革命の英雄フィデル・カストロ(Fidel Castro)元国家評議会議長の死去から5年を迎えた先月末、首都ハバナに開館した「フィデル・カストロ・ルス・センター(Fidel Castro Ruz Center)」。同氏の著述や資料を保存する文書館で、一般市民や外国人観光客に無料で公開されている。

 キューバでは2016年にカストロ氏が死去すると、本人の遺志を尊重し、学校や広場、公園、道路などの公共施設に同氏の名前を付けることを禁止する法律が成立した。また記念碑や像、石碑を建てることも禁止された。

 ただし、カストロ氏の「思想や活動の研究・普及」を目的とする場合は例外が認められている。開館したフィデル・カストロ・ルス・センターは、キューバで同氏の名を冠した唯一の建物となる。

 館内には、1961年のピッグス湾事件(Bay of Pigs Invasion)の際にカストロ氏が使った電話機や、愛読書だった19世紀キューバ独立運動の英雄ホセ・マルティ(Jose Marti)の著作、カストロ氏のタイプライターや衣類、ソ連政府から贈られた拳銃なども展示されている。

 映像は11月30日撮影。(c)AFP