【12月10日 People’s Daily】東南アジア諸国連合(ASEAN)は、ASEAN加盟国のブルネイ、カンボジア、ラオス、シンガポール、タイ、ベトナムの6か国と非ASEANの中国、日本、オーストラリア、ニュージーランドの4か国が批准書を寄託し、域内包括的経済連携(RCEP)協定の発効基準に達したと発表した。規定に基づき、RCEP協定は2022年1月1日に発効することとなった。

 中国商務省国際局の担当者は「協定発効後、加盟国間の90%以上の物品貿易は最終的にゼロ関税となる。主に即時のゼロ税率適用と10年以内の税率ゼロまでの軽減により、各国が比較的短期間に物品貿易自由化の公約を果たす」と説明した。原産地規則、税関手続き、検査・検疫、技術標準などの統合を着実に実施し、関税の引き下げと非関税障壁の撤廃により、加盟国間の貿易関係を大幅に強化する。

 サービス貿易では、ASEANが中国や日本と結んでいる「10+1」協定に比べ自由化レベルが高く、その分野は金融、通信、輸送、観光、教育など多岐にわたる。発効後6年以内にはネガティブリストに移行して自由化レベルをさらに高める。投資分野では、非サービス業への投資はネガティブリスト方式を採用し、リスト外への新たな制限を設けることはできない。同時に投資保護の水準を強化しており、域内企業の投資を促進し、中国企業の海外進出を後押しする。

 商務省アジア研究所の袁波(Yuan Bo)副所長は「この全面的経済パートナーシップ協定は、市場への参入やルールについて網羅しており、中国の国内産業に大きな影響を与える」と話す。域内の物品、サービス、投資の相互開放に伴い、中国は競争政策、知的財産権の保護、透明性の確保などで高い水準のルールを導入する。

 中国国際経済交流センターの魏建国(Wei Jianguo)副理事長は「世界最大の自由貿易協定(FTA)であるRCEP協定がコロナ禍において成立し、経済のグローバル化を推進する主導的な役割を果たす」と話す。

 中国西部の浙江省(Zhejiang)寧波市(Ningbo)の工業団地にある寧波中策科銀電子有限会社は、主に農業用の噴霧器、採油ポンプ、燃料ポンプのOEM(相手先ブランドの受託製造)を行っており、RCEP加盟国との取引が輸出額の96%を占める。同社総合管理部の蔣立(Jiang Li)部長は、RCEP協定の発効に大いに期待している。「わが社のような輸出向け企業にとって新たなビジネスチャンスとなります。関税の引き下げによりコストが減免されれば、産業チェーンにおけるコストが削減され、価格面で優位に立てます。今後は顧客とのコミュニケーションを緊密にし、協力が生み出すケーキをもっと大きくしたいですね!」

 商務省国際局の担当者は「RCEP協定が全面発効されれば、世界経済の3分の1近くを占める巨大な市場が形成され、世界の経済成長に強い勢いを与えることになる」と強調。RCEP加盟国の資本、技術、労働環境は高度に整備され、互いに補完し合える関係になるとみている。

 RCEPは物品、サービス、投資分野で加盟国間の市場アクセスをさらに緩和し、原産地規則、税関手続き、検査・検疫、技術基準などを統一し、ハイレベルな知的財産権、電子商取引、政府調達、競争、貿易救済措置などを確立している。各国のすべての企業にとって自由で安定したビジネス環境を構築することができる。(c)People’s Daily/AFPBB News