【12月7日 AFP】ネパールは6日、絶滅の危機にあるベンガルトラの個体数調査を開始したと発表した。

 森林破壊や生息地の喪失、密猟などによりアジア各地でベンガルトラの個体数は減少している。ネパールなど13か国は2010年、22年までに個体数を倍にする計画に署名した。この計画は米俳優レオナルド・ディカプリオ(Leonardo DiCaprio)さんら著名人が支持している。

 ネパール最大のトラの保護区であるチトワン国立公園(Chitwan National Park)では5日、カメラの設置作業が始まった。保護区と周辺の森、合わせて1万2000平方キロ以上の土地に、4000台近くの動体検知カメラが設置される。ベンガルトラは専門家が模様で識別する。

 国立公園・野生動物保全局(DNPWC)のベッド・クマール・ダカール(Bed Kumar Dhakal)氏はAFPに対し「現状を把握し、既存の保護戦略を評価する目的がある」と説明した。

 調査によると、同国に生息するトラの個体数は2018年には235頭と、9年前に比べ2倍に増えている。

 今回の調査結果は来年7月に出る見通し。(c)AFP