【12月7日 AFP】米ニューヨークのビル・デブラシオ(Bill de Blasio)市長は6日、12月下旬から同市の民間企業・事業主を対象に、新型コロナウイルスワクチンの接種を全面的に義務付けると発表した。

 ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は、全米の従業員100人以上の企業に対して来年1月4日までに従業員のワクチン接種を義務付けると発表していたが、その実施は裁判所によって差し止められている。ニューヨークの措置はさらに厳格なもので、約18万4000の企業・事業主が対象となる。

 デブラシオ氏は米MSNBCテレビに対し、「本日、全米初の措置を発表する。保健局長が、民間の雇用主に対し全面的にワクチン接種を義務化する」と説明。12月27日に施行するとした。

 米国でのワクチン義務化は長い歴史があり、一般的には市や州が実施してきた。デブラシオ氏は、変異株「オミクロン株」の出現や冬の気温低下、年末に合わせた人々の交流が、新型ウイルス対策の「さらなる課題」になると述べている。同市は昨年、新型ウイルス流行によって大打撃を受け、3万4000人以上が死亡した。

 オミクロン株は、これまでに米国の少なくとも15州で感染例が確認されている。ニューヨークでも複数の例が確認されており、デブラシオ氏は同株を「非常に懸念している」と述べている。(c)AFP