【12月7日 AFP】ミャンマーの軍事政権は6日、国軍への抗議をあおった罪と新型コロナウイルス規制に違反した罪でアウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)氏(76)に言い渡された禁錮刑について、刑期を4年から2年に減刑した。判決を受け、国際社会からは非難が相次いでいる。

 ミャンマーでは2月1日、国軍がクーデターで政権を奪取し、短い民主主義の時代が終了。スー・チー氏は以来、身柄を拘束されている。

 スー・チー氏とウィン・ミン(Win Myint)大統領は6日、いずれも同じ罪で禁錮4年の刑を言い渡された。だが国営テレビはその後、軍事政権トップのミン・アウン・フライン(Min Aung Hlaing)国軍総司令官が、スー・チー氏とウィン・ミン氏に「恩赦」を与え、刑期を2年に短縮したと報道。両氏は首都ネピドーで置かれている自宅軟禁の状態で刑に服するとしたが、それ以外の詳細は伝えていない。

 スー・チー氏にはさらに複数の汚職罪で訴追されており、それぞれの罪の最高刑は禁錮15年となっている。独立系アナリストのソウ・ミン・アウン(Soe Myint Aung)氏はAFPの取材に対し、今回の裁判で問われた罪は軽いもので、「政権は見逃すこともできたが、しなかった」と指摘。「軍は、国民民主連盟(NLD)とアウン・サン・スー・チー氏自身を強く抑圧する姿勢を強めているようだ」と分析した。

 国際人権団体のアムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)は、スー・チー氏に当初言い渡された禁錮4年の判決を直ちに非難。米国のアントニー・ブリンケン(Antony Blinken)国務長官も、「民主主義と正義に対する冒涜(ぼうとく)」だと批判した。

 ミチェル・バチェレ(Michelle Bachelet)国連人権高等弁務官は、判決は「軍が統制する裁判所にて非公開で行われた偽装裁判で下されたもので、政治的な動機によるものに他ならない」と糾弾。エリザベス・トラス(Elizabeth Truss)英外相も判決を非難し、「選挙で選ばれた政治家を恣意(しい)的に拘束することは、さらなる騒乱の恐れを生むだけだ」と指摘した。(c)AFP