【12月7日 AFP】南フランスで、引退生活を送る男性(81)の自宅から約100匹の猫の死骸が見つかった。動物愛護団体が6日、明らかにした。

 男性がニース(Nice)市内で入院したことを受けて、5日に男性宅を訪れためいが猫の死骸を発見し、団体に通報した。

 地元紙ニース・マタン(Nice Matin)によると、猫の死骸の大半はプラスチック製や木製の容器に入れられていた。生きて救出された猫も20匹以上いたが、いずれも深刻な栄養不足で、獣医師や里親に引き渡された。

 動物愛護団体トリビュ・デュ・フルミリエ(Tribu du Fourmilier)のフィリップ・デジャック(Philippe Desjacques)代表はAFPの取材に対し、「猫の体の様子から、箱に入れられた時にはほとんどの猫がすでに死んでいたとみられる」と説明。「だが少なくとも2匹は、生きたまま閉じ込められたと考えている」と述べた。

 男性の居間のソファの上では、体の一部が他の猫に食べられた猫も見つかった。

 デジャック氏によると、男性には「ノア症候群」が疑われるという。ノア症候群は、主に孤独感から多数の動物を飼うものの世話ができない状態を指し、物をため込むディオゲネス症候群の一種とされている。

 同団体は男性を動物虐待で刑事告発する方針。(c)AFP